子供達は家でも外でも人間関係の勉強の初心者です。親には大した事ではないように思えても、子供には始めての出来事だらけです。
兄弟げんか一つをとってみても、大切な事を学んでいる最中です。たたかれたら痛い。そのうち、よけること、向かって行く事、誰かに助けを求めること、恐れること、怒ること、泣いてみることなどを体験しながら学んでいます。
ののしりあいに見える事も、どういえば相手が傷つくのかを、一生懸命考えて、知っているかぎりの悪い言葉を相手にぶつける。また、学校などで覚えたての、ひどい言葉を兄弟に試してみたがる。つまり、言ってはいけない言葉だと知っているからこそ、出てくるのですから、ここで、子供は善悪についての勉強をしているのかもしれませんね。
とは言っても親にとっては、毎日のぶつかり合うお勉強にはへとへとになってしまいますよね。ではどうしたらいいのでしょうか。
人は自分の気持ちを受け入れられたら落ち着くというメカニズムを持っています。子供が訴えてきたら、まず気持ちを受け入れてあげてみてください。
「おにいちゃんひどいとよ、私のことキモイって言うとって。私むかつく。」そんな時、一瞬家事の手を止めて、「そう、ひどいね。キモイって言われたらむかつくね。」「おねえちゃんがつねった。痛いよお。」「まあ、つねられたら痛いよね。」
と目を見て言ってみてください。まだ何か話したそうだったら、「うん、うん、それから?」と、気持ちを受け入れる事に専念して聞いてあげてください。
意外と子供は自分の中にあったもやもやしたものを聞いてもらえると消化して、気がついたらまた兄弟くっついてあそんでいたりします。兄弟げんかは、ストレス発散の場だったりします。親や兄弟やに対して乱暴になりがちな子供さんって、学校などでは友達思いのいい子だったり、まじめで優秀な子だったりする場合が多いようです。外でがまんしている分、家で発散させているのかもしれませんね。この場合も一杯話を聞いて気持ちや感情を受け入れてあげてください。
決して、「それくらいの事でけんかしなさんな!」「なんで、そんな事で悩みようとね!」と、子供の経験や体験を否定する言葉は言わないようにしてください。「ふ〜ん。なるほど」
「ああ、そう。」「そうか、そうか。」などの言葉が効果的です。親からのアドバイス「こうしたらいいよ。」や武勇伝「ママが子供の頃はね・・。」など、はこの場合必要ありません。
子供たちは親が受け入れてくれていると感じる事で安心して、自分で考える力と、自分で解決する力を身につけていきます。兄弟げんかが多い程受け入れるチャンスも一杯あると前向きにこの時期を楽しんで(?)乗り切っていきましょう! |